ファイナリスト/M

講談社BOX脅威の新人。

ファイナリスト/M (講談社BOX)

ファイナリスト/M (講談社BOX)

姉のせいで探偵日本一決定戦D-1グランプリに出場し、なんだかんだで決勝まで残ってしまった主人公。対戦相手は探偵や天才外科医、伝説の刑事。19才無職の少年は人工知能メルクリウスを片手にグランプリに挑む。
初めて流水作品を読んだときに近い印象をうけました。序盤は主人公が決勝に残るまでを、決勝では殺人事件が起こるし、それを解決してもまだ問題が残る、という分冊でもいいのでは? くらいの内容。読者が飽きないようにある程度の長さで解決させて次の課題に挑む構成は混乱せず読みやすいです。
主人公は決勝戦で19才(自分と同級生なのか)らしい表情や行動を見せていたけれど、ラストの某どんでん返しでの畳みかけはすごかったです。
人工知能メルクリウスは話したり話さなかったりで主人公が依存しすぎていないのは好印象。ラストには度肝抜けれました。
上記したとおり構成も良く伏線もあり、流水さんより読みやすく、文章もしっかりとしていて、読んでも疲れることなく進みました。もう少し「次は気になる!」感が出ると良いのですが、ほとんど気になりません。早く次回作が読みたいです。